1月の法話集 ~よろこんで与える人間となろう~


お寺の伝道掲示板に次のような言葉が掲げられていました。 
よろこんで与える人間となろう。
物があれば物を 力があれば力を
知識があれば知識をみんなに与えよう
なければ自分の中に育てて与えよう
花は美しさを惜しまず
小鳥は楽しい歌を惜しまない
誰にでも 与える
与える時 人はゆたかになり
惜しむ時 いのちは貧しくなる
よろこんで与える人間となろう
これは、全国青少年教化協議会が「私たちの願い」と題して発表した一部です。「よろこんで与える人間となろう」の一行が深く心に残ります。本当にこの言葉のとおり、いつでも、どこでも、だれにでも、よろこんで真心をもって与えられる自分であったら、どれほどうれしいことかと思われるからです。しかし現実の私たちはこのとおりではありません。人に何かを与えるなんて、損だとか、これを与えれば相手が私より得をするからやめておこうとか、与えてもいいけれど見返りを期待したり・・・。本当によろこんで与えるということはとても難しいと思われがちです。さて、そこで仏様が教えてくださった、よろこんで与える人間になるための方法は「まずやれることから行いなさい」ということです。決して物やお金だけを与えることではなく、暖かい眼で、和やかな顔で、人に接する。心のこもったやさしい言葉で語る。そうです。電車やバスの中で座席をゆずることなど、どれもよろこんで与えることの実践ですね。できるところかする・・・。どうか、よろこんで与える人間にあなたもなってください。



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