5月の法話集 ~五月病~


新緑の季節。何もかも生き生きとしているこの季節に、なんとなし、うかぬ顔をしている若者がいるんですね。それも、この四月に就職したり、進学したりして、はりきっているはずのフレッシュマンが、なんだか、ボーッとしてるんですね。あなたの身近に、いいえ、あなた自身、こんなことありませんか!”五月病”っていうんです。新しい環境になじめなくって、思い悩んだり、人間関係がうまく行かなくて、先行き不安になったり・・・。この時期にかかる、なんとも不思義な病ですね。
さて、あなたの身近にこんな人がいたら、そして、もし、あなたが、まさに五月病にかかっているなら、次の二つを実践すれば、大方の人なら、なおります。まあやってごらんなさい。

一、あなたが今仕んでいる家の、トイレの掃除を積極的にやってみる。誰もが一番いやがる場所だ! くさい!・きたない!・それをがまんしてやってごらんなさい。人が最もいやがることが素直にできる人なら、どんなことをしても生きて行けます。 

二、フロに入って、自分の足のウラをゴシゴシ洗ってみる。アカを全部落とす。大地をふみしめる大切な足だ。洗いたての足で、土を、タタミをふんでみる。ひやッといい感触だ。 この感触を忘れない。地面をふみしめる足があれば、どこへでも行ける。お釈迦さまは八十年の問、はだしで、熱砂の大地を歩かれた。

この二つ。つまり”こんなことでもやってやる”という精神力と、どこへでも行ってやるという行動力は、人間ならだれでも待っているのです。五月病なんて、”どうってことない。やってやろうじやないか”と、居直ってしまいなさいよ。



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