8月の法話集 ~気持ちを引きしめる~
いよいよ夏休みもあとわずか!おたくのお子さんも宿題でテンヤワンヤではないでしょうか。さあ、子供さんたちは、近づく二学期に向けて、気持ちをひきしめねばなりません。いいえ、気持ちをひきしめねばならないのは私たち大人も同様です。夏の暑さでグッタリとした体と心を、ここでひきしめて、今年の後半に向けてスタートしたいものです。
〝気持ちをひきしめる″ということを考える時、〝一期一会(いちごいちえ)″という言葉を思い出します。
一期(いちご)の期は一学期、二学期の期。一会(いちえ)の会は社会の会という字。一期一会とは、〝この時、このところ、今日ただ今、たった一度きり″という意味と受けとればよいでしょう。あなたの過去はもう返ってきません。一刻一刻と過ぎ去っていく今。こう言っている足もとからどんどん過ぎ去って行きます。
反対に、明日が未来が本当にあなたにあるかどうか、これは保障できません。失礼ながら、あなたが、一時間後も元気で生きていることを保障できる人はいません。つまり、過去も未来もない 、今の一瞬こそが、あなたの生きている時間であり場所であり、その証です。
あなたの家族、友人、恋人、あなたにとってかけがえない愛する人々が、永遠にあなたと共にいられることは、残念ながらあり得ません。つまり、あなたの人生そのものが、今、この一瞬しかないのです。この一瞬がありがたくも続いているから、今日まで生きてこられたんです。この一瞬一瞬をどれだけ真剣に生きるか、二度とない人生をどう生きるかを考えてみたいものです。
さあ、気持ちをひきしめて。これから、誰かに会いに行くあなた。さあ、気持ちをひきしめて!夏休みはもう終わります。
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