9月の法話集 ~趣味のある人生は楽し~


最近は合理的な生活がすっかり板についたせいか、ゆとりのある人が随分多くなりました。そのためか、スポーツ、音楽、つり、ありとあらゆる趣味、レジャーが盛んです。とにかく、人間、好きなことに打ち込める時は、健康であり幸せです。好きなことにとらわれると言うことが、大体趣味なのでしょう。
結論から言えば、好きなことに没入できる人は人生が楽しく、生活もリズムに乗って、かなり調子が良いということです。
ところが、趣味というのは、仕事とか家庭での用事などに追われていると、二の次、三の次と思われがちです。よく仕事一筋、家事一筋で人生の大半を過ごした人が、退職したり、世代が代わって手持ち無沙汰になると、生きがいを見失って、急に老けこんでしまうことがあります。そんな現象を見ていると、趣味を単なる娯楽と考え、軽く見ていた誤りが分かります。
仕事も人づき合いも趣味もすべて同じレベルで大切です。それらが互いに噛み合っていればこそ、人生がうまく回転しているのではないでしょうか。
さて、一口に趣味と言っても、人それぞれに顔が異なるように、趣味も一人一人その味わい方が遠っていいはずです。好きなことを白分流にやるわけですか ら、当然、人それぞれに趣味は異なるはずです。誰にも遠慮、気がねは要らないわけですから、これは楽しいはずです。極端に言えば、たとえ家族がその価値を 認めなくても、白分か本心好きならば、それに打ち込むことは実に正直であり、素直な姿であると思います。正直な白分かどこにあるかをしっかりつかまえるこ とが積極的な生き方であり、悔いのない人生でもありましょう。
好きな事をやるために、せっせと仕事に精を出すか、好きな事をやって気持ちをさっぱりさせてから什事に取り組むか。仕事に生き、趣味に生き、これができれば人生の醍醐味と言えるでしょう。



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