9月の法話集 ~お彼岸に備えて~


秋のお彼岸が近づきました。野道を行きますと彼岸花といわれる曼珠沙華が美しく咲いています。お彼岸には、ご家族そろってお寺やお墓にお参りされることでしょう。お彼岸を機会に、新しいお仏壇を安置されたり、お墓をおつくりになるご家庭も多くあるようです。
新しくお仏壇をお求めになりましたら、菩提寺のご住職に「み魂入れ(みたまいれ)、開眼供養(かいげんくよう)」をしていただいてください。また不用になったお仏壇は「み魂抜き」のお経をあげていただき、おたきあげをお願いしましょう。ご本尊やお位牌をお迎えしたとき、同じようにお願いをしてください。新しくお墓が完成したとき、お坊さまをお迎えして「開眼法要」を営みましょう。ご法事などと合わせると好都合です。
さて、お彼岸に最も多いお墓参りについて触れておきましょう。お墓参りの持ち物は、お線香、マッチ、ロウソク、花、お供え物、そして掃除用のほうき、たわし、雑巾、バケツ、ひしやくなどです。
まずお墓をきれいに掃除します。墓石には水をかけ、たわしでよく洗います。まわりの雑草やごみも取り除きます。お菓子や果物は墓石に直接置かず、二つ折りした半紙の上に置きます。なお、お参りが済みましたら花だけ残し、お供え物はお下げしてみんなで分け合っていただくのもよいと思います。
お線香に火をつけ線香立てに立てます。一人一人ひしやくで水をかけ、線香をあげて手を合わせて礼拝します。水をかけるのは亡き人の渇きをいやすためです。
お墓参りは家族全員で行きたいもの。どうぞ、お彼岸にご先祖や亡き方々のご供養という清らかな行いをなさってください。



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