10月の法話集 ~挨拶は人間関係の基本~
みなさんのご家庭で、親子、夫婦、兄弟、姉妹、それぞれに「おはよう」と挨拶が交わされていますか。
実は残念ながら「おはよう」の挨拶が聞こえるご家庭が少なくなってきたんです。ところが会社へ行ったら、あるいはお店へ出たら、けっこう挨拶の声が聞こえるんですね。なぜでしょう。
利害関係がからむ、つまりお金がもうかるもうからないに関係するところでは、挨拶がなされるんです。挨拶しても一銭ももうからないところでは挨拶をしなくなった傾向にあるのです、いまの日本人は・・・。
これは困りますね。挨拶は人間関係の基本です。挨拶の″挨″という字は心を開くという意味です。″拶″という字は迫るという意味です。また″挨″は押す、″拶″は押し返すという意味もあり、つまり挨拶をされたら、必ず返しなさいとの意味ですね。
すべての人間関係において、何が一番大切かといえば、お互いに心を開き合うことなのです。心が開き合っていなかったら、どんな人間関係もつくっていけません。
たとえば、お嫁さんとお姑さんがうまくやっていくには、よく呼び合うことなんです。お嫁さんは一度でも多く「お母さん」と呼べばいいのです。「お母さん、おはようごぎいます」「お母さん、ただいま」「お母さん、おやすみなさい」。とにかく「お母さん、お母さん」と呼んで挨拶することです。お姑さんも「おや幸子さん、おはよう」「おかえり、幸子さん」と声をかける。こうした日常が、人間関係をつくるのですね。
つまり、だれとでも挨拶のできる人間に自分自身を育て上げておくことです。
まず、家庭において挨拶を実行してください。挨拶は人間関係の基本です。
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