12月の法話集　～いま出会っていることに取り組む～

ちょっとむずかしいかもしれませんので、ゆっくりと、いく度も読んでみてください。お釈迦さまのおさとしを申し上げますから……。

過ぎ去れるを追うことなかれ／いまだ来たらざるを念（おも）うことなかれ
過去、そはすでに捨てられたり／未来、そはいまだ到らざるなり
ただ今日（こんにち）まさに作（な）すべきことを／熱心になせ
たれか明日死のあることを知らんや

やさしく申しますと・・・・・。
"過ぎ去ったことを追わない。まだこれからのことをあれこれ考えるな。過去はもう捨てられたも同じ。未来は来てみないとわからない。それよりも、今日ただいま、やらねばならないことを熱心になすべきだ。明日死んでしまうかもしれないのだから"
この教えの大切なところは"ただ今日、まさに作すべきことを熱心になせ"というところだと思います。私たちはともするといまに目を向けることを忘れて、過ぎたことをクヨクヨ思い悩んでみたり、明日あさって、いいえ一年も二年も先のことを不安に思ってみたりすることが多くあります。
そんなことより、いま自分が出会っていることにガップリと取り組むことです。いまなすべきことをなさなければ、未来も来ないのです。
あなたにとって、いまなさねばならないことは何ですか。心を落ち着けて考えてみてください。充実した日暮らし、充実した人生は、そこのところから生まれるのです。

12月の法話集一覧表へ戻る